株式会社 Tokyo New Cinema

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株式会社 Tokyo New Cinema
〒194-0021 東京都町田市中町1-4-2
tel. 042-720-1024
mail. info@tokyonewcinema.com
 maishintaは、『Plastic Love Story』(2012)と『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(2015)で音楽を担当してくれた酒本信太くんとLalitpurの向田麻衣さんが出会って生まれたユニットです。  ふたりは、いま埼玉県の仏子を拠点に世界中を旅しながら音楽をつくりつづけています。  彼らがこの12月1日にふたつ目のアルバム『Circulation』を発表します。  ふたりの生み出す音はまるで透きとおる玉のようです。  クオリティの高さはもちろんですが、maishintaの素晴らしさの源は、その柔らかな創作への向き合い方そのものにあるような気がしています。  〈社会実業家〉といったイメージでメディアに取り上げられることも多かった麻衣さんが「音楽をつくり、うたう」ことに少なからず驚く方も多かったと聞きます。  僕自身は麻衣さんの性分のようなものを知っていたので、なんとなく「麻衣さんらしいな」と思ったかたわら、「僕にはできないな」と感じたのも事実です。  そう感じたのは自分の中でどことなしに音楽を作ったり歌ったりすることを特別なことのように感じていたからなのかもしれません。  でも、思えば、歌い手であることは人間にとって当たり前のことなのではないでしょうか。  いちいち〈歌手〉とか〈アーティスト〉と大袈裟に考えるほうが不健全なような気もします。  人はだれしもが生まれながらにして詩人であり、歌い手であるはずです。  そういう、つくることの開かれた可能性をふたりの存在は僕に改めて教えてくれます。  ふたりの音楽は、呼吸するようにその場、その瞬間で感じたものを取り込んでいっているイメージがあります。  呼吸とはすなわち、詩であり、歌なのではないでしょうか。  まずはホームページで『love is』『HOHOEMI』と2曲聴くことができますので、是非聴いて頂けましたら幸いです。 https://www.maishinta.com  『詩とファンタジー』No.36に、詩と〈世界を発見するということ〉という文章を寄稿させていただきました。  かつて『詩とメルヘン』という名前で、幼い頃に読み聞かせてもらったその雑誌、19歳のときに『椅子』という作品で年間賞をいただき、僕にとってふるさとのような存在です。  編集長だったやなせたかしさんが亡くなられたあとも詩人の平岡淳子さんをはじめ多くの方のもとで大切に紡がれています。素敵な詩とイラストレーションのコラボレーションが本当に素敵ですので、一度でいいのでお手にとっていただきたいです。パラパラめくるだけで心奪われると思います。  それから、平岡さんがキュレーションを担当されているアトリエ第Q藝術劇場というアトリエ兼カフェ。こちらも週変わりで素晴らしいイラストレーターの方の作品に触れることができます。成城学園前駅のすぐそば、列車が通過するのをそばでみられる開放感溢れるカフェスペースもおすすめです。  演劇や舞踏、試写などができるスペースもあり、多様な表現者の方が参加できる場所となっておりますので、是非こちらにも一度足をお運びいただけましたら! 〈詩とファンタジー〉 http://kamashun.shop-pro.jp/?pid=122990080 〈アトリエ第Q藝術劇場〉 https://www.seijoatelierq.com 今年のモスクワ国際映画祭で国際批評家連盟賞とロシア批評家連盟特別表彰をいただいた『四月の永い夢』の全国上映に向けて、クラウドファンディングが始まりました! https://motion-gallery.net/projects/summer-blooms 少しでもサポートしていただけましたら幸いです。また、シェアしていただくだけでも嬉しいです! ページの中には予告編動画とともに撮影風景の映像などもございますので、ご覧になってもらえるだけでも(^^) 下記はプロジェクト内に寄せて書かせていただきませた自分の言葉です。 * * * 今、あらゆるものがより手軽に触れられる時代の中にあって、映画というメディアは、必ずしも「気軽な」娯楽ではなくなりつつあると感じています。 それでも、街の片隅に暗闇と沈黙を共有する場があり、そこで一つの映画という光を大勢で観ることには、こういう時代だからこその意義があると僕は信じています。 これまでの作品もまた、クラウドファンディングでのご支援をもとに、東京以外の場所に暮らす多くの方と分かち合うことができました。 その経験は、若い制作者である自分たちにとって無形の財産になると同時に、今後も決して容易とはいえない作家性のある映画制作を継続する上での、何よりもの励みになっております。 ご支援の輪を、ご友人やご家族の方々にも広げてもらうことができましたら、それは本当に自分たち、若い映画制作者にとって大きな励みになります。 また、自分たちは、映画を撮っていく新しい仲間をいつだって探しています。ご興味を持ってくださる方がおりましたら、いつでもご連絡お待ちしております。映画は多くのセクションによる共同制作によってできあがるものです。あらゆる人に向かって開かれた広場であるべきだと思っております。 『四月の永い夢』上映プロジェクトをよろしくお願い申し上げます! 監督 中川龍太郎   * * * すでに発売中の「装苑」9月号と本日発売の「すばる」9月号に記事が出ております。 「装苑」では、ジム・ジャームッシュ監督の新作『パターソン』(8月26日公開)について、〈雨のパレード〉のボーカル福永浩平さんと対談させていただきました。
『パターソン』は名も無き詩人の物語。主演のアダム・ドライバー(確かに、カイロ・レンも隠れてポエムとか書いてそう)。永瀬正敏さんも日本人の詩人として物語のラストに出てきます。 自分が見終えて出てきた言葉をここに書かせていただきます。 「彼は言葉を通して世界を発見する。 言葉は主張や保存のためにではなく、ただ発見するために存在する」 中川と「装苑」なんてあまりにイメージが結びつかないと思うのですが、是非、お手に取ってもらえましたら幸いです。 本日発売の「すばる」は、俳優の太賀と写真家の阿部裕介とのコラボレーション。 4月に丹沢山に一緒に登山に行った時のことを思い出して、エッセイを書きました。 同世代の友人でもある太賀と阿部ちゃんとの出会いの経緯、彼らについて自分が感じていること、それからこれから僕らの繋がりがどのようになっていくのか、といったことを山登りに絡めながら書いてみました。 題名は『昏い風が吹く』 どのような風が吹いているのか、是非、書店にてお手にとって読んでいただけましたら幸いです。 http://soen.tokyo http://subaru.shueisha.co.jp
7月29日から岩波ホールで公開される『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』の公開によせてトークイベントをさせていただきます。 自分がエミリの詩と出会ったのは高校時代でした。 〈生前は全く世に名前が出ることがなく、死後、1700篇もの詩が発見された孤高の女性詩人〉という外側の情報に惹かれてのことだったでしょうか。 その存在は聞いたことがあっても実際に彼女の言葉を読まれたことはないという方も多いと思います。 実際に触れてみると静かで繊細なイメージを想起させられる外側の情報より、情熱的で烈しい言葉が炸裂していることに驚かされます。 伝記映画は総集編的になってしまっているものも少なくない中、この映画は短くない時間を描いていながらにして、結晶のような美しさをたたえた完成度になっております。 当日は〈詩が生まれる瞬間〉といった観点から『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』についてお話しできたらと思っております。 下記、公開によせて書かせていただきましたコメントです。 「成長しない、ということの気高さと、 失う、ということの豊かさの狭間で、 彼女が言葉を求めたのではなく、言葉が彼女を求めたのではなかったか。 言葉たちは彼女によって紡がれ、放たれることを待っていた。答えを返してくれない神のように」 (詳細) http://bookandbeer.com/event/20170729_dickinson/ (予告編) https://www.youtube.com/watch?v=H_0anOdq8Jg
モスクワに続き、台北映画祭に来ておりました。 こちらも連日大入りの大盛況、海を渡っての歓迎はやはり格別なものがあります。 驚いたのは若い観客が圧倒的に多いことと、上映後の質疑応答の質問が極めて具体的であることでした。
映画を実際に制作して自身の創作の糧にしようとしているとしか思えない具体性の高い質問にたじたじになってしまいました。 映画学校の学生ばかりなのかと聞いたらそうではない様子。リテラシーというのか、その熱量に感動しました。 上映後のサイン会のような場でもちょっと信じられないくらいの数の観客の方が並んでくださりました。数えられませんでしたが100人はいたとのこと。 束の間の有名人気分…などに浸る間もなく、それぞれの方がサインだけじゃなくて質問や感想をダイレクトにぶつけてきてくれたのでドキドキでした。 僕たちの映画だから、ということよりも、おそらく日本映画や文化、それから日本の若者たちへの関心が大きいんだろうな、と感じました。 当たり前のことですが、台湾に来て、改めて日本もまたアジアの一部なのだということを再認識できたことも自分にとって大きな意味のあることでした。 戻ってきたい大切な場所がまたひとつ増えました。 まあでもそろそろお味噌汁も飲みたいので…明日、帰国いたします! 中川龍太郎 19800637_1955308221372650_3498476285700198412_o19800881_1955308324705973_2907800486228068493_o
昨夏、撮影いたしました『四月の永い夢』が第39回モスクワ国際映画祭で国際批評家連盟賞とロシア批評家連盟特別表彰をいただきました。   多くのメディアの方にも取り上げていただいたことで、沢山の方から祝福のお言葉をいただき、感謝しております。 成田空港に着いてWiFiが繋がったらびっくりする数のメッセージがきていてびっくりしました。笑 それだけ多くの方の応援と支えがあってのことだと改めて感じました(友人たちからは主に顔つきがいやらしいとかインサイダー取引してそうな顔とか散々な言われようでしたが) 賞をいただいても自分自身も、自分のこれからやることも、特に変わることはありませんので、これまで通り色んな方にご迷惑をおかけしながら一歩ずつ次の映画に向けて準備してまいります。 4日からは台北映画祭に行ってまいります。 日本での公開は来春を予定しておりますが、引き続き温かい眼差しで見守っていただけましたら幸いです! 今回の賞は、主演の朝倉あきさんをはじめ、未熟な演出の中で粘り強く付き合ってくださった素晴らしい俳優陣の皆様、ほとんどが20代のスタッフの仲間たち、素晴らしい音楽を作り、演奏してくださった皆様、国立市や富山県朝日町などロケ地で協力してくださった皆様、すべての『四月の永い夢』に関わってくださった皆様に捧げられるものです。 もう中川組は嫌だと思ってる方も、懲りずにこれからも宜しくお願い申し上げます!笑 (画像、荒くて申し訳ありません。笑) 19577512_1951034885133317_7046974674711290289_o 19488953_1951035038466635_7618945875381891983_o モスクワにおります。 こちらは涼しく、夜は肌寒いくらいです。 2月に講座を持たせていただきました映画24区さんで、またワークショップをやらせていただくことになりました。 一度限りのつもりだったのですが、若干の手応えのようなものがありましたので、また引き受けさせていただくことになりました。
前回は、自分が何かを教えることを期待されているのではないかという大きな不安の中で当日を迎えましたが、逆に自分のほうが多くのことを参加者の全員の方から学ばせていただきました。とても楽しい時間でしたし、こういった営みを継続していくことには意味があるのではないかと思うことができました。 素晴らしい演出家の方は沢山おりますので、僕のワークショップでは、演技力の向上ということよりも、「演じるとはどういう営みであるか」についての対話や問いかけを大切にしたものにしたいと思っております。 前回の唯一残念だったことは時間が短かったことです。 ようやくそれぞれの方の個性などを掴み、みんな仲良くなれたかな、というタイミングで終わってしまうのはとても残念でした。今回はその点、二日にわたってできますので、もうすこし踏み込んだところまでできたらいいな、なんて思っております。 前回参加してくださった方も、初めての方も、演技経験のない方も誰でも大歓迎です。 日程など詳細は下記に掲載されております。 また素晴らしい出会いがあることを楽しみにしております! http://eiga24ku-school.jp/news/2017/06/7824.html
先週発売のすばる7月号にインタビューと『物語のない海辺』という題の書き下ろしの詩作品が掲載されております! 書店にお立ち寄りの際はお手に取っていただけましたら幸いです! 新作の詩作品を発表するのは本当に久しぶりのことです。 インタビューの方は、高校2年生、17歳のときに詩集を出版することになったエピソード等など…滑稽な話ばかりなのですが、編集者さんが丁寧にまとめてくださりました。笑 思えば最初に自分の作品を発表してから、ちょうど10年が経っているんだな、と改めて思うと不思議な気分になります。10年という時間が経って変わったこと、変わらなかったこと、次の10年がまた与えてもらえるのだとしたら、このインタビューや書き下ろした詩作品を37歳になった自分はどう読むのかな、なんてことも頭をかすめました。 言うまでもなく、僕の諸々なんかよりも、他の記事が物凄く充実しておりますので(最果タヒさんと今日マチ子さんのコラボとか…!)、詩に興味のある方にも、これまであまり触れてこられなかった方にも、オススメであります! http://subaru.shueisha.co.jp
去年の夏に撮影した新作『四月の永い夢』がモスクワ国際映画祭のメインコンペティションに選出されました。 去年の真夏、暑い中で一緒に作ってくれた若いスタッフの仲間たち、主演の朝倉あきさんをはじめ、三浦貴大さん、マームとジプシーでご活躍の川崎ゆり子さん、あの高橋惠子さん、志賀廣太郎さんといったキャストの皆々様、本当に感謝の気持ちで一杯です。 モスクワは、自分の大好きな作品である黒澤明監督の『デルス・ウザーラ』をはじめ、新藤兼人監督、熊切和嘉監督といった尊敬する諸監督方が行ってこられた場所です。言うまでもなく、自分はそこには並べておりませんし、今も次の新作の脚本制作で力不足に打ちひしがれている次第ですが、この場を借りて、これまでご支援いただいた方に御礼を伝えられればと思います。 コツコツと小さな歩みですが精進してまいりますので、引き続き温かい目で見守っていただけましたら幸いです! そして! 何よりも、早く観ていただきたいという気持ちが一番ですので、公開などの情報が決まりましたら、そちらも併せてご報告させていただきます!
遅ればせながら、『走れ、絶望に追いつかれない速さで』のDVDがセル&レンタル開始しております! 『走れ、絶望に追いつかれない速さで』についてのインタビュー、キネマ旬報5月上旬号(134頁135頁)に掲載していただいておりますので、書店にお立ち寄りの際にはお手にとっていただけましたら幸いであります! ライターさんも編集者さんもとても丁寧なご質問をしてくださり、撮影の時のことがありありと思い出されました。 昨日、表参道PinpointGalleryで開催中の版画家・宮﨑敬介さんの個展に詩人の平岡敦子さんと行ってまいりました。 昔から大好きだった宮﨑さんの幻想的な作品に直接触れることができて、とても有意義な時間でした。 宮﨑さんご自身もとてもお話が面白くて、木工木版画の現状や制作工程について、留まるところなく、ご丁寧に教えてくださりました。 4月8日までの会期中は、ほとんど在廊されているということですので、興味のある方は是非、足を運ばれてみたらいかがでしょう。 中川龍太郎 http://www.pinpointgallery.com/cn9/cn127/pg1935.html