新年について、『書く女』について
ホームページがリニューアルされた記念に久しぶりに記事を一本(そして、今年初の書き込みということで遅ればせながらあけましておめでとうございます笑)。
いきなり私事で恐縮なのですが先だって26歳になりました。これまでは「若い監督!」という文脈で色々と言っていただくことが多かったですが、若いという冠がついているうちはまだまだだと思うので、ちゃんと「中川龍太郎」として一人立ちできますよう、今後とも皆様のお力添えをいただきつつ頑張ってまいりたいと思います。とはいえ、もうしばらく時間はかかりそうな気配しかしませんので…あまり焦らずやってくしかないかな、と半ば諦めてもいるのですが。笑
さてここからが本題。
去年、制作したミュージックビデオに出演してくださった朝倉あきさんが出演されているということで、昨日は世田谷パブリックシアターにて二兎社『書く女』を観てまいりました。
黒木華さん演じる樋口一葉が主人公。彼女の師であり想いを寄せる作家役に平岳大さん。朝倉さんは樋口一葉の妹役。どの俳優さん方も物語の中でとても魅力的に自然に生きていて、その一人ひとりとまるで友達になったかのような愛着を覚えさせてくれます。夭折した芸術家の伝記モノとなるとどうしても重苦しくなってしまいがちですが、一種の青春群像劇のような面もあって、隅から隅までが瑞々しいんですね。終盤の死に向かっていく時間よりも、明るくきらびやかに、生ききっている時間にこそ切なさが宿っていたように思います。台詞や演出、所作が、大切に丁寧に丁寧に紡がれていて、役者さんの熱も絶妙な品を帯びていて。自分自身、非常に刺激を受けました。
もう東京での上映は昨日が殆ど最終だったのかな。これからは全国ツアーということですが、素晴らしかったという想いだけ書き留めさせていただこうと思います。
さて、2016年。
『走れ、絶望に追いつかれない速さで』の全国公開の日程も近日中に告知できるかと。更にその次の脚本も絶賛行き詰まりながらではありますが書いております。
今後とも温かい目で見守っていただけましたら幸いです!
中川龍太郎