実感
楽しいことがあったなら笑えばいい。悲しいことがあったなら泣けばいい。それは単純なおはなし。でもそれがそうでもないから困っている。
キツくてもなんだかモヤモヤするだけだし、殴られてもうまく血が出ない。内出血をしているような気はしている。不意に頭に溜まってくる「なんで?」という言葉。
振り返ってももう仕方のないことだけれど、思い返したりはするのだろうな。忘れることは決してない。良くも悪くもあいつは永遠を体現した。たとえあいつが不変でも、それでも僕にはあいつと向き合う時間が必要なんだ。
あいつがいないのは事実。でも、あいつがいない感じがまだよくわからないでいる。
あいつの存在、あいつがいたという事実は不滅で、その影響を僕は少なからず受けている。語り合うことはもうできないかもしれないけれど、あいつを感じて生きていくことはできる。
進むしかない。前向いてても後ろ向いてても。
ここではないどこかへ。
TNC藤村