First Position

こんばんは。

本日は昨日観た『First Position』というバレエ映画について。

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この作品は世界中から5千人を超す応募がある、世界最大のバレエ・コンクール「YAGP(ユースアメリカグランプリ)」の2010年大会に出場した6人の少年少女を追ったドキュメンタリー映画です。

このコンクールは9才~19才までの若いダンサーを対象としたもので、 入賞すれば世界の名門スクールへの奨学金や、バレエ団への入団が約束されます。

YAGPよりもローザンヌ国際バレエコンクールの方が有名かもしれませんね。

毎年日本でもNHKで放送されますし。

今、アジアがとても強いんですよ。
スタイルも断トツ良いですし、しなやかさも力強さも持ち合わせています。
特に日本人はバレエには不向きの体型をしているので、外国人ならすぐ出来るポジションをできるようになるまで時間がかかります。
しかし、時間をかけた分外国人に負けない基礎が出来上がります。

毎年、毎年、多くの国際コンクールで日本人が入賞するのを見かけるようになりましたね。

あーもー、嬉しい!!!

バレエをやっていくには本当にお金がかかります。

衣装には何十万とかかり、トゥシューズは一足8000円~1万程度(特注であれば値段が一気にあがります)、そして普段のレッスンとは別に個人レッスン費、振り付け費、コンクール参加費など。

トゥシューズは1日で履きつぶすことなんてざらにありますからどんどん買い足さなくてはなりません。

十分な経済力が必要です。

なので、このようなコンクールには賞よりも奨学金を求めて挑む子たちも多くいるんです。

この作品に黒人ミケーラという少女が登場します。

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彼女はアフリカ出身。3歳で内戦で両親を失いニュージャージーのユダヤ人夫婦の養子になりました。孤児院で見た雑誌に載っていたバレエダンサーに憧れ、バレエを習い始めます。

養母は彼女の肌の色に合わせて、衣装の肩紐や胸元の布をひとつひとつ丁寧に茶色く染めます。

養母は言われたそうです。
『黒人はバレエダンサーになんかなれない』

「筋肉質だから、繊細さにかける」「白のバレエは踊れない」と言われることも多いです。

でも、そんなことはありません。

今では黒人のバレエダンサーはたくさんいます。
彼らはスタイルも筋肉も素晴らしい。
骨格が完璧なんです。

有名な黒人バレエダンサーでは、
アメリカン・バレエ・シアターのミスティ・コープランドや英国ロイヤル・バレエ団のカルロス・アコスタ。

ミスティの膝下の長さ!足の甲!
映像を載せますので、ぜひご覧になってみてくださいね(^^)

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https://www.youtube.com/watch?v=d6kZ90_0eKc&index=2&list=PLVeoh_34xzMuEskIVBtiHtgU4xoAQYtb3

コンテンポラリーでもバレエでも彼らの踊りにはどんなに繊細な動きでも力強さが感じられます。
ちゃんとひとつひとつに命があるんですよね。
これをどうとるかはそれぞれですが、私はとても惹かれますね。

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子供たちが必死にお稽古をして、夢に向かっている姿を見て、子供の頃を思い出しました。

バレエのお稽古から帰ってきたら、母の前でもう一度お稽古。
ストレッチは限界まで押されて、痛くて痛くて辛かったです。
たくさん怒られて泣きあかしてましたね笑

トゥシューズを履き始めてからは、爪は死んで取れちゃうし、皮が剥けて血だらけの毎日。

周りの子は遊んでるのに自分はお稽古をしなくてはいけない。

しかし、どんなに辛くても続けていたのはやはり踊ることが一番好きだったから。

お稽古の中でも一番楽しかったのは、作品の練習の時でしたしね。

今では踊り手になることは少なくなりましたが、振り付けでお仕事させて頂くことも増えましたし、何より踊ることで自分自身癒されます。

何かにつまずいたとき、必ず私は踊ります。

踊りが多くのことを気づかせてくれるんです。

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ダンスに出会わせてくれた両親に感謝してもしきれませんね、本当に。

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中村萌乃