Story
青春時代を共有した親友・薫の死を受け入れられないでいる漣。描き遺された絵には薫の中学時代の同級生「斉木環奈」の姿があった。薫にとって大切な存在であり続けた彼女に薫の死を知らせるべく漣は単身、彼女の元へ向かう決意をする…。
この映画で描かれているのは「死」を通して新たに発見される「生」の煌めきである。主人公の漣が親友の死を受けて、悲しみのあまり感情を動かすことができないでいる姿や、ふとした瞬間に溢れ出す感情。一人の死が多くの生を翻弄する、そんな瞬間。実力派として注目の若手俳優、太賀、小林竜樹、黒川芽以が織りなす繊細な感情の機微は見所。
Comment
– 倍賞千恵子
この映画を撮った監督の想い、意味が、重たく優しく感じられて、心揺さぶられ気がついたらポロポロと泣いていました。
– カイエ・デュ・シネマ
この夢見るようなロードムービーで、我々は夜の東京の街角を彷徨い、ビルの屋上から街のオーロラを目撃しながら小型飛行機で旋回する。
– 染谷将太
ザラッとした中にサラっとしたシャツが風でなびき、キレイな夕日にタバコをくゆらせる。ああ、人が作る人ってのは夢が溢れるなと感じさせてもらえた。隠しみているような、でも時には大胆に被写体に突っ込んでいく。無骨なようで繊細なようで。太賀の純粋さが恐怖にさえ感じた。とても素敵でヒリヒリしました。ラストカットは、忘れられません。